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脳振盪後症候群(Post Concussion Syndrome)
脳震盪後症候群(Post Concussion Syndrome)ってなに?
脳震盪(のうしんとう)…
なんか難しそうな名前ですよね?
どんな症状なのでしょうか。
この脳震盪後症候群(Post Concussion Syndrome)ですが、頭に強い衝撃を受けることにより頭蓋骨の中の脳が大きく前後に動き、ダメージが加わわることで起こります。また、セカンドインパクト症候群といって1回目の衝撃で脳が腫れて、2回目の衝撃を受けた時にさらに重症になる場合がありますのでより慎重になる必要があります!
代表的な症状としては意識消失と記憶障害で、軽度なものでは一瞬の意識消失のみで記憶障害がないこともありますが、症状が重くなるにつれて頭痛やめまいをはじめ様々な症状が重なる場合があります。多くの場合、これらの症状は7日から10日以内で発症し3か月以内で改善されるケースが多いですが、まれに数年続くことがあります。脳震盪を起こした人は、前回の脳震盪の症状が完全に消える前に強い衝撃を頭部に受けた場合、より再発しやすくなると言われています。また、精神疾患にもあるような頭痛をはじめ眩暈、睡眠障害、うつ病や不安症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と似たような症状が脳震盪後症候群にも現れる傾向があります。
ここで、脳震盪後症候群のおもな症状を下記に記しておきます。
・頭痛
・めまい
・疲労
・イラつき
・不安
・不眠
・記憶障害
・記憶力低下
・耳鳴り
・目のかすみ
・音や光に敏感になる
ここ近年では中学校の武道必修化に伴い、スポーツにおける頭部外傷時の適切な初期対応が求められています。昨今ではラグビーやアメリカンフットボールなど賑わいを見せていましたが、この時期になるとスキーやスノーボードなどで頭部を打つ機会が増えてきます。もちろんこれらの競技種目だけではなく、柔道、剣道、サッカーやバレーボールはもちろんのこと、女子スポーツも急速に広がってきています。また、チアリーディングなどで衝突や落下により脳震盪を起こすケースも増えています。そして気をつけなければならないのが、ほとんどのケースが目に見えません。約10%のみが意識消失などの目にみえて分かる症状として現れます。
先に少し説明させて頂いたセカンドインパクト症候群ですが、これは最初の脳震盪が起きた際、脳に少量の出血や腫れがある状態で頭に衝撃を受けると、たとえ軽い衝撃でも重度の脳損傷を生じる可能性があると言われています。
では、もしスポーツ現場で脳震盪の疑いがあっあ場合どうすればいいのか…
一番はじめにすることは練習や試合からすぐに外れることです。
症状が軽いからと安易に考えプレーに戻ると取り返しのつかないことになりかねません。気道を確保し呼吸、心拍などをチェックするとともに頭部や頸椎に負担のかからない体勢になってもらいます。
もし意識がない、戻らないようでしたら近くの病院に搬送しましょう。
では、意識がある状態の場合はどうするのか。
最初に行うことは、気道を確保し呼吸や心拍などをチェックするとともに頭部や頸椎に負担のかからない体勢にします。
そして症状をみてください。
頭痛がありますか? 眩暈はありますか?目のかすみや吐き気はないでしょうか?
意識がない、また反応時間が遅い、混乱や見当識障害、集中力がなかったり脳震盪前後の記憶がない、極度の眠気に襲われるなどの症状はありませんか?
「ここはどこ(の競技場ですか)ですか?」
「今は前半と後半のどちらですか?」
「最後に得点を挙げたのは誰ですか?」
「前回の試合相手は?」
「前回の試合結果は?」
なども聞くとよいでしょう。
もし異常を感じたら、すぐに専門医の診断を受けてください。
これからスポーツがより盛んになってきます。
身体を動かし、より健康な体を手に入れましょう。
コネクト・カイロ院長
こーすけ
References :
“Post-concussion Syndrome.” Mayo Clinic. July 28, 2017. Accessed November 21, 2018. https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/post-concussion-syndrome/symptoms-causes/syc-20353352.
http://www.americanfootball.jp/main/2013/09/abridged_version_SCAT2.pdf
Broglio, Steven P., and Kevin M. Guskiewicz. “Concussion in Sports: The Sideline Assessment.” Sports Health: A Multidisciplinary Approach 1, no. 5 (2009): 361-69. doi:10.1177/1941738109343158.
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