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痛みの話
「痛み」「違和感」を私たちはなぜ感じるのでしょうか?
痛みというのは身体が「ちょっとおかしいから調べてくれ!」と私たちに教えてくれているサインです。この痛みというのが曲者で、90%は身体の中で蓄積されていると言われています。身体が耐えて耐えて、耐えきれなくなった最後の10%が”痛み”として私たちに教えてくれます。
*事故などの直接的な衝撃の場合は除きます
上の画像を見てください。
何が見えますか?
水がグラスから溢れていませんか?
今この画面をご覧になっているあなたの身体を「グラス」とします。
「水」は痛みの成分としましょう。
(日常生活における、”姿勢”であったり”転けた”とか”ぶつけた”などの衝撃、普段何を食べているかなどの栄養面、「疲れたー」「もうやりたくないー」などの思考も、この「水(痛み)」と深く関係してきます。)
それをコップに注いでいきます。
どんどん水が溜まっていきます。まだ身体は”痛み”として認識できません。
いよいよ水が淵まで近づいていき、とうとう溢れてしまいます。
この時点で身体は初めて”痛み”として判断します。
「グラス(身体)」が耐えうる許容量を超えてしまい「グラス」だけでは溢れた水をどうにもできなくなりました。
「グラス」自身が口を生やし、水をどこかに吸収することができれば話は違いますが、それも不可能です。
なので、この時点で外部に”溢れた水”を処理してもらう必要があります。
”誰か”に!!
この”誰か”に処理してもらうため、周りの人にサインを出します。
これが、人間でいう”痛み”となります。
痛みというのは許容量を超えた段階のものです。
「”痛み”を取ってくれればそれでいいんだ」
という人がほとんどだと思います。
実際、当院にもそのような患者さんは多いです。
そんな時、必ず伝えることがあります。
ちょっと待って!!
痛みを取る=「グラス」の中の水を空にする
ではありません。
上の図に戻ると、周りに溢れている水のみを処理しているだけに過ぎません。
それでは、またすぐに水が溢れてしまいます。
大切なのは「痛み(水)」だけに焦点を置かず、「身体の中にある原因(グラスになぜ水が溜まったのか)」を考えていくことです。
原因を突き止め、
「グラスの中にある水ごと処理をしよう」
「なんならグラスの種類や大きさも変えて、水が溢れないようにしていこう」
「もはや水がたまらないようにしてしませばいいんじゃないか?」
体が限界を迎える前に栄養を見直したり、運動をしたり、メンテナンスをしたりして状態を整えることが大切になってきます。